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スピンアウト創業からのマザーズ上場を果たしたAI CROSS。同社が描くミッションと上場までのストーリー

「Smart Work, Smart Life」をミッションに掲げ、2019年10月8日に東証マザーズに上場したAI CROSS株式会社。働き方改革を推進するサービスを軸に、創業からわずか5期で上場した同社の原田典子社長に自社サービスへの想いや上場までの苦労、そして早期上場を果たすことができた秘訣などを話していただきました。

【本記事の目次】


AI CROSS社のサービスに対する思い

AI CROSS社のサービス開発のきっかけを教えてください

当社は働き方改革が求められる社会において、「Smart Work, Smart Life ~ テクノロジーでビジネススタイルをスマートに ~」をミッションとして、法人向けにスマートフォン(以下、スマホ)を活用したビジネスコミュニケーションサービスやツールを開発している会社です。特にAI解析やAIを使った効率的なコミュニケーションツールの開発に力を入れています。

そもそもビジネスコミュニケーションサービスを開発しようと思ったきっかけは私が海外で感じた仕事への取り組み方に関係があります。

私は海外での生活が長かったのですが、海外生活の中で家庭を持ち妊娠・出産を経験しました。驚くことに海外では、出産してもすぐ復帰できる環境で出産を感じさせないくらい産休もほとんどとらず働く方もいれば、休む方もいるという感じでした。私自身も分娩直前までスマホでメールチェックなどやっていましたし、出産直後2日で退院するので家に戻ってからはすぐ仕事もできました。

米国ではリモートワークで働く環境がハード面でそろっており、さらにソフト面でも働いている人達のプロ意識が非常に高いと感じていました。

その後、2010年頃に日本へ戻ってきて、日本企業で働き始めたのですが、正直当時の日本では子供を育てながら働くことに対する環境はまだまだ十分ではなく、海外でのプロ意識の高さやそれを支える環境を見ていた自分としては驚きました。

帰国してからは、時には子供がいることを隠した方が働きやすいのでは、とさえ思うことがありました。



ミッション「Smart Work, Smart Life」への思い

今でこそ企業内保育所の運営や男性の育児休暇が話題となっておりますが2010年頃ですとまだまだそのような話題は少なかったでしょうね。

ええ、それで「これは自分で何かやらないといけない」と感じ、その中でアナログな仕事のやり方の生産性を高めるべく「Smart Work」というコンセプトが浮かびました。

この言葉のSmartに働く、という言葉にはスリム(短い時間)に、賢く働く、という意味があるんですね。

そして短い時間でも、きちんとしたアウトプット結果を出せる仕事のやり方をお手伝いしよう、と考えた結果、ビジネスでのコミュニケーションを変えよう、そのためにコミュニケーションツールを開発しようと思いました。

それがコミュニケーションのあり方を変えることで、コミュニケーションの効率性と生産性を上げる今のSmartWorkを推進するサービスにつながりました。

具体的には海外で自分が使っていて、便利だと感じたショートメッセージ機能を用いたSMSサービスを開発・展開し、次にビジネスチャットとして社内のコミュニケーションの効率性を高めるビジネスチャットInCircle(https://www.incircle.jp/)を展開しました。

当時はビジネスチャットという分野がなく、社内でも社外でも当社の特性であるセキュリティの高さを活かしたビジネスコミュニケーションの生産性と効率性を前面に出して、サービス展開しました。



サービス立ち上げと上場決意

サービスは順調に立ち上がったのでしょうか

いいえ、最初は営業に行っても正直分かってもらえず、まともに話を聞いてもらえる機会も少なかったです。ようやく、あるコールセンターで当社のSMSサービスによる代替導入を検討していただき受注が見込めるようになりましたが、そのような営業の過程において、大企業や行政団体などではやはり会社の信用力が大事である、ということを痛感しました。

我々のサービスはコミュニケーションインフラとなるもので高い信用力が求められます。それゆえ、サービス開始当初から「あっ、これは会社として信用力をつけなければ、上場しなければ」と感じました。

なるほど、そこでIPOを目指すきっかけが生まれたのですね

はい、もちろん資金調達の手段としてもIPOは魅力的なので、それもIPOを目指す一つのきっかけではありますが、やはり会社としての社会的信用力を上げたい、という点が大きかったですね。 大手企業へ営業している際には「うちと取引をしたければ代理店を経由してね」とはっきり言われたこともありましたし、やはり社会的信用という点で上場するべきだ、とIPOへの想いが強くなりましたね。



IPOを目指すための管理本部の立ち上げ

IPOを目指す過程では、どのような点で苦労をされたのでしょうか

そうですね、苦労した点としては管理本部の立ち上げで苦労しました。自分自身、IPOは未経験で当時は社内にIPO経験者が誰もおらず管理本部の構築には苦労しました。ひと言でいえば、人材不足でしたね。

また管理本部を立ち上げている中、業績がどうなるのか営業面でも不安が生じました。しかし、現在の管理部長と営業部長の入社がきっかけで管理本部がしっかりとまわるようになり業績も安定しはじめました。

スタートアップ企業では外部からの資金調達も行うと思いますが、資金調達面ではいかがでしたでしょうか

資金調達では江黒さん(注:本記事のインタビュアー)にも手伝ってもらいましたが、VCや事業会社など沢山訪問しました。ちょうどこの間数えてみたら、資金調達での訪問先は100社を超えていました。投資を決めてくれる最初の一社が決まるまではなかなか当社の事業内容や将来性を分かってもらえず大変でしたし、そのあたりは手伝っていただいた江黒さんもよくご存じですよね。

また、当社は元々親会社事業の1サービスからのスピンオフという形で設立をしたので、親会社からの独立をして他の株主探しをするという点でも苦労しました。

ただ、その点も入社してくれた管理部長のおかげで、資金調達業務もうまくまわるようになり、売上も安定して伸びてくるようになりました。



2年前倒しでIPO準備

私がIPOを目指す過程で意識していたことに、ある方から言われた言葉があります。「とにかくIPOは遅れるものだから、前倒して準備しておきなさい」と言われたのです。そこで、その助言通りに準備していましたが、私の中では2年前倒しでIPO準備をしてきたことが本当に良かったと思います。

常に「今がN-1期です」と監査法人や主幹事証券会社にも熱意を持って話して、皆様方にも前倒しで準備いただきました。

また、確か澤田さん(株式会社エイチ・アイ・エス創業者)に関する記事にも影響されました。

その記事はIPOを目指す経営者向けの講演会のことが書いてあり、澤田さんが参加経営者に「皆さんはIPOについて、時価総額はいくらぐらいで、いつの時期に、どのような売上高でIPOを果たすのか」と澤田さんが質問したところ、会場からは誰も手が上がらなかったそうです。

そこで澤田さんは怒って、「オリンピック選手なら次のオリンピックまでに金メダルを取ることを最優先する。どのようなトレーニングをして金メダルを取るのかすぐに答えられる。IPOを決めたらIPOを最優先。IPOにむけてすべて決断していかなければならない。」とおっしゃったというお話です。

それを読んで私もIPOを全てにおいて優先すると決めました。一度上場する、と決めたら何が何でやる、と決めて経営しました。

それは良いお話ですね!そしてマザーズに上場したと。。。

もちろん、マザーズ上場は弊社にとっての通過点です。

今はコミュニケーションサービスの展開が中心ではありますが会社としてはミッションであるSmart Workを追求していきたい。せっかく上場を果たしたのだから社会にインパクトを与える会社になりたい。

事業展開の中ではAI解析も進めていきます。今後の情報革命の中ではAI化は不可避です。不可避だからこそ、すべてのサービスにAIがクロスしていく、それがまさに当社AI CROSSの社名の由来です。

IT化が進んでない社会にIT化を進める、人がやらなくてよいところは人はやらない。 AI、チャットボットが進化することで、人が無意識にしている無駄をなくして、より人が人らしくコミュニケーションできるようサポートしていきます。



IPOを目指す経営者にお伝えしたいこと

IPOを目指している次世代の経営者・起業家にお伝えしたいことやアドバイスをお願いいたします

とにかく「決めたらやりきる」、それにつきますね。また、場面場面で助けてくれる方をしっかり探すことも大事だと思います。株主を含め社員や外部の協力者、それこそ江黒さんのような応援してくれる仲間を探してください。

仲間が大事ということですが、我々会計士も管理部門の方の支援をさせていただくことが多い中、たとえばCFOや管理部門に期待することなどあるでしょうか

当社の管理部長がよく言っていることなのですが、管理部門にとってのお客様は自社内の社員だと思います。ですから、社員に対してきちんとしたホスピタリティ精神が持てる方が素晴らしいと思います。

管理部門の方は職人としてプロ意識の高い方が多く、もちろんそれはそれで素晴らしいことですが、そのプロ意識にホスピタリティ精神が加わると、もっと管理部門が、ひいては会社自体が良くなると思います。

ホスピタリティ精神、それは我々もクライアントサービスする上で、しっかりと身につけなければいけませんね。では貴社で求めている人材という点では何か付け加える点はあるでしょうか。

当社では、やはりユーザー目線に立てる人、チームワークで仕事ができる人、さらに全てにおいて自分事にできる人を求めております。 会社では日々、本当に色々なことが起こります。それを他人事のようにとらえられては困りますので、すべてを自分事として取り組める方と一緒に働いていきたいですね。もちろん会社としてもできるだけその方の成長をサポートしていきます。

今日は長い時間ありがとうございました。最後に何か読者へのメッセージがあればお願いいたします。

IPOを達成した時の達成感や社員との一体感はIPOでないと得られないものです。IPOを目指すと決めたらぜひ最後までやり切ってほしいと思います。もちろん今後の弊社の成長にもご期待ください。



編集後記

IPOを決心したら最後までやりきる、という原田社長の言葉が印象に残るインタビューでした。私、江黒は上場当日のセレモニーにも同席させていただきましたが、原田社長やAI CROSS社の皆様の本当にうれしそうな笑顔がとても印象に残っております。 原田社長、AI CROSS社の皆様、上場本当におめでとうございました。

インタビュアー
【江黒 崇史】 独立会計士として多くの企業のIPOやM&Aを支援。セミナーや執筆活動など幅広く活躍している。
【宮崎 良一】ブリッジコンサルティンググループ株式会社代表

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