決算体制整備にアウトソーシングを活用し、手堅くTPM上場を達成!岡山の中小企業が描くさらなる成長曲線

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保育業界の変革を目指す株式会社ぽすとめいとホールディングス(以下、ぽすとめいとホールディングス)。代表取締役社長の鈴村氏は、創業者である父から会社を継ぎ、待機児童問題の解消に向けて、民間企業の視点から保育事業に取り組んできました。そんなぽすとめいとホールディングス、2024年12月にTPM市場に上場を果たしました。上場までの道のりと、今後の展望について、鈴村氏と取締役の三宅氏に伺いました。 

  • 株式会社ぽすとめいとホールディングス 代表取締役社長

    鈴村 淳

    岡山県の小売業の大黒天物産で店長業務含め5年経験後、同社入社。保育園の開発、採用、取締役に就任を経て、2021年より代表取締役社長に就任。

  • 株式会社ぽすとめいとホールディングス 取締役

    三宅 清輝

    慶応義塾大学法学部法律学科卒業後、地元百貨店に入社。企業のブランディング、広報及び顧客管理に従事。経営管理を経て54歳で転職。57歳で現在の会社に参画。保育園でのデジタルシフトの基盤整備・成長戦略の策定と実行に尽力。現在は非認知能力を高める保育(BMP)を推進中。保育園経営のコンサルタントとしても従事。フルマラソン自己ベスト3時間32分12秒。2014年萩往還250km完踏。

  • ブリッジコンサルティンググループ株式会社 西日本統括事業部 広島事務所長/福岡事務所長

    谷口 康平

    大手監査法人に入所後、会計監査や株式上場支援、内部統制構築支援など様々な業務を経験した後、税理士法人にて税務申告業務、税務相談業務等を経験。 ​ ​都市圏にはない様々なニーズがある地方において、クライアントのニーズを素早くキャッチし、ワンストップのサービスで解決することをモットーに、 信頼されるビジネスパートナーを目指す。​

Interview

待機児童解消への熱意と挑戦

──鈴村様がぽすとめいとホールディングスに入社されたきっかけについて教えてください

鈴村氏 私が入社した2014年前後は、全国的に待機児童の問題が取り上げられ始めた時期でした。 また、私自身、父がベビーシッター事業をやっていたこともあり、保育が身近にあったことや、同級生が子育てで保育園探しに苦労する姿を目の当たりにしたことで、待機児童問題を自ら解消しようと考えました。

──ぽすとめいとホールディングスに入社された当時の会社の状況と、入社後にご苦労された点について教えてください。

鈴村氏 私が入社した2014年当時、保育を行う現在の中核会社の売上規模は5000万円ほどで、従業員は10名ほどの小さな会社でした。 入社当初は事業の方向性を巡って社内の温度差を感じることもあり従業員のマネジメントにも苦労しました。 また、保育園事業を黒字化させるために、自らエプロンを着けて現場に立ち、休む暇もないほど必死に働いた時期が3年ほどありました。

──社長が身を粉にして働く中で、会社の雰囲気に変化はありましたか

鈴村氏 入社して6ヶ月ほどで保育園事業を黒字化することができ、わずかながらも従業員の給与をアップしたところ、私の考え方に共感してくれる社員が出てきました。 利益を速やかに社員に還元する取り組みが、社員のモチベーション向上にもつながったのだと考えています。

Interview

上場を目指すきっかけと準備の過程

──ぽすとめいとホールディングス様が上場を目指したきっかけについて教えてください

鈴村氏 父が創業した会社に私が参画した当時は小規模な会社でしたが、事業を成長させたいという思いが強くありました。会社の成長の象徴として上場を漠然と考えていたときに、三宅さんからTOKYO PRO Market(東京プロマーケット 以下、TPM)への上場を提案されたことがきっかけとなりました。

──TPM上場のアイデアを提案された理由と、TPM市場を知ったきっかけについて教えてください

三宅氏 7年前の57歳の時にこの会社に入社し、社長の鈴村さんと意気投合しました。鈴村さんから上場したいという話を聞き賛同したものの、当初は具体的なイメージがありませんでした。 そんな中、日本M&AセンターのセミナーでTPM市場の存在を知り、2つの理由からTPM上場を視野に入れるようになりました。 1つ目は、創業期から脱皮して会社として大きく成長するためには上場が欠かせないと考えていたなかで、一般市場の上場基準はハードルが高く、現実的ではありませんでした。そんな中、TPM市場は比較的緩やかな基準だったため、上場の具体的なイメージを持つことができました。 2つ目は、株式会社として保育事業を行うことで機動的な運営が可能となるため、多様なニーズに応えられる会社として上場することに意義を感じました。

Interview

ブリッジコンサルティングとの出会いと上場支援

──上場準備の際に、ブリッジコンサルティンググループ株式会社(以下、BCG)に支援を依頼した背景を教えてください

鈴村氏 2021年11月にホールディングス化したことで連結決算が必須になりましたが、連結についての知識が社内にはありませんでした。地元の公認会計士や税理士から話を聞きましたが、当社が新しい会計システムを導入していたこともあり、具体的な対応策についてのアドバイスをいただけない状況でした。 そんな中、会計システムのセミナーに参加し、そこに登壇していたBCGを知り、中四国担当の谷口さんと知り合い、相談したところ、コロナ禍にも関わらず、すぐに対面で会いに来てくれました。 谷口さんの人柄や専門性の高さを評価し、BCGに支援を依頼することにしました。

──具体的にはどのような支援を受けられ、そのなかで良かった点はありましたか

三宅氏 主に連結決算の体制構築や、ホールディングス化に伴う株式移転手続きなどをサポートしてもらいました。 支援を受けてよかった点は、慣れない上場準備で資料の作成や手直しが続くなか、伴走してポジティブに対応してくれたところです。 特に繰延税金資産のような専門的な内容をわかりやすく説明してもらえたことはとても助かりました。

──谷口さんはクライアントとのコミュニケーションで何か意識されていることはありますか

BCG谷口氏 会計士としての専門性の高い知識を、クライアントの方にわかりやすくお伝えすることを意識しています。 特に繰延税金資産の話は専門性が高く、また、会社にとっての重要論点だったので、対面でご相談しながら納得いただき、方向性を決めていきました。

Interview

TPM上場と今後の事業戦略

──上場によって、採用面や取引先との関係に変化はありましたか

鈴村氏 上場を目指している段階から、一緒に会社の成長を目指したいという思いを持つ人材が集まるようになりました。上場企業で働きたいという人にとって、当社が選択肢の一つになったことを実感しています。 取引先からも、上場を機に取引拡大の打診をいただくことが増えました。 上場によって信用度が向上したことで、新たなビジネスチャンスが生まれつつあります。

──ぽすとめいとホールディングスの今後の事業展開について教えてください

鈴村氏 今後の事業展開としては、まず保育園事業でご利用者の付加価値の向上に取り組んでいきたいと考えています。 また、共働き世帯の増加により、学童保育のニーズも高まっています。学童保育の待機児童問題にも着目し、学童保育事業にも参入することで、会社の更なる成長を目指します。

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