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グローバルブリッジホールディングスがTOKYO PRO Marketとマザーズ2つの市場への上場を目指した理由

TOKYO PRO Marketへの上場を経て、昨年12月にマザーズ上場を果たした株式会社global bridge HOLDINGS 。今回は同社取締役CFOの樽見氏にTOKYO PRO Marketへの上場を決意した理由とマザーズ上場に至るまでのストーリーを語っていただきました。

株式会社global bridge HOLDINGS 取締役CFO 公認会計士 樽見 伸二
株式会社global bridge HOLDINGS 取締役CFO 公認会計士 樽見 伸二

1982年生まれ。公認会計士として監査法人を経た後、事業会社に入社して東証1部までのIPOを牽引。その後IPOコンサルタントとして活躍中に当社の経営に参画

インタビュアー

江黒公認会計士事務所代表 公認会計士 江黒 崇史
江黒公認会計士事務所代表 公認会計士 江黒 崇史

大手監査法人において製造業、小売業、IT企業を中心に多くの会計監査に従事の後、事業会社にてCFOなどを歴任。現在は会計領域を含めた総合的なコンサルティングを行っている。


ブリッジコンサルティンググループ株式会社 代表取締役 公認会計士 宮崎 良一
ブリッジコンサルティンググループ株式会社 代表取締役 公認会計士 宮崎 良一

大手監査法人を経て、2011年に現 株式会社ブリッジコンサルティンググループを設立。

【本記事の目次】

global bridge HOLDINGSの事業内容

「改めて事業内容について教えてください」

弊社の事業の柱は保育事業、介護事業、ICT事業で、お子様や高齢者様向けのサービスに加えてICT分野も事業として展開しています。

ICT事業に関して説明しますと、元々保育園ではスタッフのシフト管理や保育士日記、お子様の登園記録などを日々まとめており、そこにはお子様とのやり取りはもちろんお子様の体温や健康状態なども記録しております。手書きで書くとどうしても非効率ですし、スタッフ間の共有も難しいため、当社ではこれらをシステム化できるよう開発を行いました。

タブレットやパソコン、スマホで容易に管理できるよう開発をして当社で使ってみると非常に使い勝手がよかったので、「このシステムは他の保育事業者様も使ってみたいと思うのでは」という発想から他社様へもサービス展開をするようになりました。

今では700を超える保育事業者様に利用していただいていることから、当社の開発費負担も軽くなり、皆様にもリーズナブルにご利用いただけるようになっております。

「システム開発といえば、受付にロボットが置いてありましたね」

ロボットは正直まだまだサービス展開には早いのですが、本年(2020年)はお昼寝センサーを提供開始します。

認可保育園ではお子様に昼寝をしていただきますが、保育士が5分毎にきちんとお子様が寝ていらっしゃるか、うつぶせになっていないか等を確認します。お昼寝センサーは、そのような保育士達の業務負担、さらには心理的負担を減らすことができます。

「自社での保育園事業が保育園業界全体へのソリューション開発につながっているのですね」

当社の場合、保育園は認可保育園だけを運営しております。そして認可保育園は地域実績に基づいて行政から認可を受けて設立します。小学校の隣に小学校が無いように、我々の認可保育園事業も隣にライバルが園を作ることは無く、同業他社様と競争関係になることはないのです。

そのため、持ちつ持たれつの経営環境となり、自社で培ったノウハウも喜んで他社に提供することができます。

「介護事業も手掛けていらっしゃいますが?」

実は介護事業は元々お子様向けの事業、つまり障害をお持ちのお子様を放課後にお預かりするサービスから派生しています。ただし、我々の事業の想いはお子様へのサービスだけでなく、福祉の総合商社となることを目指していることから、ご高齢者様向けにサービス付き高齢者向け住宅の展開や訪問介護事業を運営しております。

それこそ赤ちゃんの見守りから最後のお看取りまでできるようになりたいと思っております。

上場への決意

「創業から今までの道のりはどうでしたか?」

当社の創業は2007年、現在の社長でもある貞松が創業しました。当時、貞松は認可外保育園とデイサービスを小規模で運営していました。しかし、この分野を事業として広げていくには会社としての財務実績や社会的信用性が非常に重要ですが、財務的にも貞松一人では事業の拡大が難しかったのです。

例えば、保育園を開設する際ですが認可保育園は基準で土地の賃貸借契約を20年の契約期間で借りなさい、少なくとも10年は賃貸借契約を締結しなさいと言われるのです。

これは認可保育園なので数年で事業撤退できないよう最低でも10年は賃貸借契約があり事業が継続できるようにしなさい、という方針なのです。

契約形態もいわゆる定期賃貸借ではなく普通の地位貸借契約スタイルで、土地所有者・貸し手からするとリスクがあります。そのため貸し手からすれば、会社が上場しているか否かは信用力の面から大事なこととなります。

TOKYO PRO Marketへの上場

「会社の信用力というと上場企業か否かは大きな違いですよね」

当時ですが、保育事業を運営している上場会社が4社ほどありました。 既に上場企業がこれだけある中、非上場企業ですと不動産開発面ではどうしても他の上場企業に負けてしまいます。またご支援いただいた株主のご恩に報いるためにも、株式上場を決断し、2017年に当初マザーズ上場を目標としました。

ただ、当時の当社の売り上げ規模は上場時でも20億円程度で、その売上規模で上場しても、正直株価は期待できない状況です。

一方で上場しないと既存の上場企業のどんどん差がつけられてしまいます。そのような中、TOKYO PRO Marketという上場市場に出会いました。

当時の当社の規模では東証マザーズ市場で株価は期待できませんがTOKYO PRO Market上場であれば公募不要で株主構成にも変化がなくて問題ありません。そして不動産オーナー様や行政機関からすると東証上場企業ということで他の上場企業と同等の信用力がつきます。

そこで、まずはTOKYO PRO Marketに上場し、時価総額100億円を目指せる規模になったら次の上場市場を考えよう、と決めました。

特に当社の場合は設備投資をすることで売上、利益の規模は確実に増やせます。ですから一年上場する時期を後ろにすることで上場時の時価総額は大きく変わることが分かっていましたので、焦って東証マザーズなどの市場に上場するのではなく、TOKYO PRO Market上場を目指すことにしました。

またTOKYO PRO Marketは上場市場ですのでコーポレートガバナンスや開示体制、当然監査法人監査も必要ですので、会社の管理体制やガバナンス体制強化という点では非常にメリットがあります。

であるならば、TOKYO PRO Marketを目指さない手は無いよね、となりました。

そして、2017年2月14日のバレンタインデーにマザーズ上場はいったん保留と決め、3月14日のホワイトデーにTOKYO PRO Marketの上場を決意し、その年の10月17日にTOKYO PRO Marketに上場できました。

もちろんTOKYO PRO Marketも東京証券取引所の市場ですので、しっかりと審査されました。

ぜひ何らかの事情でマザーズやジャスダックへの上場を悩まれているのであればTOKYO PRO Marketへの上場を目指してみることを考えてみると良いと思います。

TOKYO PRO Marketへの上場メリット

「実際に上場されてどうでしたか?」

TOKYO PRO Marketには本当に上場して良かった、と言えます。当社の事業上、不動産の所有者様や行政からの評価が大事です。TOKYO PRO Marketに上場してみると圧倒的に信用力が高まり、会社を評価いただけるようになりました。

具体的には、これまでなら年間9施設しか新規開設できなかったところ上場後は10施設、14施設、そして2020年は18施設も開設できるようになりました。

認可保育園の新規開設が決まるのは一年前です。ですから2020年の18施設新規開園が決まったのはTOKYO PRO Market上場時代です。これもやはり上場していたからこそ、行政からも金融機関からも高い信用力を得られたのです。上場していなかったらとても18施設の新規開園は無理でしょう。

本当にTOKYO PRO Market上場で高い信用力がついたと思います。

「上場の信用力は大きいですね」

信用力という点では与信力も非常に高まりました。 TOKYO PRO Market上場後、金融機関からの借入も50億円程度実行しましたが、これも上場による与信力だと思います。

この信用力もTOKYO PRO Market上場により監査法人が監査意見を出している決算書が公開されていることが大きいと思います

「上場によって人材採用は変わりましたか?」

人採用面でもTOKYO PRO Market上場により幹部候補生が多く集まるようになりました。

やはり上場前ですと会社の情報開示は不十分です。決算数値はもちろん会社の沿革や役員構成、役員の属性などは開示しておりません。

今の時代、幹部候補生を採用しようと思うと、幹部候補生の方はやはり事前にしっかりと会社のことを調べたり分析したりしてきます。 となると、幹部候補生クラスで良い人材を採用しようと思うと、どうしても他の上場企業に負けてしまうことがあります。 しかしTOKYO PRO Market上場後は、企業情報の開示が充実しますので、幹部候補生となる優秀な方もしっかりと会社のことをしっかりとみることができるようになり、採用についても貢献がありました。

「上場によって働く方々に変化はありましたか?」

社員も意識が変わりましたね。会社として組織力が向上したことが大きかったです。TOKYO PRO Market上場においても、上場企業ということで、高いコンプライアンス意識やしっかりとした管理体制、適切な労働衛生環境が求められます。

上場準備を進める中では社員の意識も「これから上場企業になるから」ということで、会社全体が変わっていくことが実感できました。

具体的には退職率が劇的に変化しました。実は以前は25%ほどあった退職率も15%、10%とみるみる下がっていきました。

正直、上場を目指す前は労働衛生環境が不十分な面があったと思いますが、上場を目指すということで労働衛生環境をきっちり構築できたことは働く社員にとっても非常に大きなことだと思います。

もし上場を目指していなかったら、業績はもちろん、当社の会社としての成長はできていなかったのではと思います。

また我々経営陣も上場を目指す過程では社員に根気よく「上場していい会社になろう。会社として改善できるところはどんどん改善していこう。」と伝えていたことが上場につながったと思います。

短期間でのマザーズ上場へ

「かなり短期間で市場変更を達成されましたね」

株式市況が今後どのようになるのか不透明な中、上場市場環境が悪化する前に一日も早く東証マザーズへ上場しようと思いました。

また、TOKYO PRO Market上場で順調に成長することによって、2019年の東証マザーズ上場であれば、十分な時価総額を描けるようになりました。

当社の事業においては開園計画を前年の4~5月に行政に提出する必要があります。 2021年の開園計画を描く上では、2020年の4~5月に行政に開園計画を提出しなければなりません。 そこで2019年中に東証マザーズ市場に上場して、市場からも資金調達をして、2020年の計画提出を迎えたかったのです。

さらにこれまで金融機関からの調達で開園をしてきたので有利子負債の額もかなりのものとなっておりました。

となると、やはり2020年4~5月の2021年計画提出の際には東証マザーズ市場に上場して資金調達力を高めておく、2021年の計画達成の蓋然性を高めておく、ということから2019年中の東証マザーズ上場が当社にとってベストタイミングと判断しました。

「東証マザーズ上場における公開価格はいくらでしたか?」

2020年12月期の最終利益に類似会社PERを用いて、時価総額で60億円程度だったかと思います。

当社の場合は事業が堅い分、2019年12月期だけではなく次年度の蓋然性の高い計画数値の開示を求められました。そこで2020年12月期の計画も開示して、2020年12月期の計画数値を用いて時価総額を描くことがベストであり公開時の時価総額となりました。

設備投資を抑えて利益を出せば、上場時の時価総額はさらに上げられるのですが、まず経営陣も大株主も上場時の時価総額をできるだけ高くしよう、という気持ちは無かったです。

そして当社としては事業規模もしっかりと示したかったのです。売上の成長ペースも継続的なシェア拡大も大事であったので、2020年12月期の投資計画はしっかり示していきました。

TOKYO PRO Marketとマザーズの違い

「TOKYO PRO Marketとマザーズの2つの市場を経験されて如何ですか?」

TOKYO PRO Market上場時代は、「TOKYO PRO Market上場でこんなに会社の知名度、信用度が上がるんだ」と思っていましたが、東証マザーズへ上場してからはそれがより「東証マザーズに上場するとこんなに知名度、信用度が上がるんだ!」と驚きました。

例えばTOKYO PRO Market上場により金融機関などからの問い合わせは非常に増えました。東証マザーズ上場後は多くの建設会社や不動産会社、サービス会社から「当社とこのような取り組みはできないでしょうか」というような問い合わせが増えました。 今まで想像もしていなかったような取り組みの問い合わせが増えたことに驚きました。

この問い合わせの量や内容でいうと、やっぱり東証マザーズ上場の方が大きいですね。

上場するべきか否かは、多くの経営者が迷うと思いますが、上場して得られる知名度、信用度は本当に大変なものです。そのような迷いの中では、例えば「TVCMを打てるか打てないか」は一つ考えられるポイントかと思います。

TVCMが打てないのに会社として全国的に知名度をあげて信用力も上げようと思ったら上場するしかないと思います。上場前の当社の事業規模であると正直なかなかTVCMは打てません。いくら知名度や信用度をあげるとはいえ億単位の広告宣伝投資はできません。

しかし会社の成長のための投資はできます。会社の成長のために上場を目指してコーポレート部門に投資するという点では上場は最高の手段です。

地道に成長するのを選ぶのも手ですが、例えば1億円ほどコーポレートに投資して上場するというのは非常に良い選択肢と思います。

会社の成長の為とはいえコーポレート部門に投資をするのは嫌だ、と感じるのであれば上場は選ばなくてもいいのかなと思います。

今後の成長戦略

「今後の成長戦略に関してお聞かせください」

保育園のニーズは現状ある施設の倍以上のニーズがあります。今の日本の保育施設の利用割合は子供がいる家庭で見ると3割台です。これがフランスでは6割です。ヨーロッパでは共働きが当たり前なのです。

というのもヨーロッパでは第二次世界大戦後、多くの人が亡くなったこともあり女性が社会に出て経済圏を作っていきました。日本の場合、かつての高度成長時代であれば自然と高度成長ができるので夫婦共働きの必要性がなかったのです。

しかし今は、共働きが当たり前の時代となりました。今後少子高齢化で国の労働人口が減る中、共働きをせざるを得ないでしょう。そうなると保育園のニーズは非常高く、子どもは保育園に預けるのが当たり前という社会となると思います。

ですので保育園市場はまだまだ伸びしろがあると感じています。また、我々は福祉の総合会社を目指しているので当社は介護事業もICT事業も挑戦しております。

今は保育のニーズが高く、当社のリソースも保育事業に多くを割いていますが、当社の事業規模、会社規模が大きくなれば、保育事業を成長させながらも介護事業やICT事業にも十分なリソースを割り当てられるようになる。まだまだ当社は準備段階の会社なのです。

今後、力を入れていく分野として介護事業は非常に大事だと思っております。現在、病院では最期を迎える看取り患者を看取れない時代となってきています。病院のベッドが足りないのですね。

今後の高齢化社会において病院ではなく自宅で看取りの時代が来ると考えております。

ただ、自宅で看取りとなると家族側の負担は非常に重くなります。そこで民間企業によるホスピス施設が求められるようになるでしょうが、ホスピス施設は設備投資額が非常に高い。おそらく1施設で4~5億円はかかります。

おかげ様で当社の保育事業は、今非常に順調ですので、これから介護事業にも力を入れて看取りニーズに向けたホスピス施設を運営していきたいと思っております。

当社グループは少子高齢化や人口減少という日本社会問題がある中、「日本の人口問題を解決する」という使命を胸に創業されました。

福祉事業に特化した事業の創出という事業戦略のもと、保育、介護、障害、ICTなどの分野でソリューション事業を拡大し「福祉の総合企業」として社会貢献を果たしていきます。

今回はありがとうございました。改めて上場おめでとうございます!

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